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Home Alone Live vol​.​27

by 小田晃生 / Kohsey Oda

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1.
湖上 03:39
ポッカリ月が出ましたら、舟を浮べて出掛けませう。 波はヒタヒタ打つでせう、風も少しはあるでせう。 沖に出たらば暗いでせう、櫂から滴垂る水の音は ちかしいものに聞こえませう。――あなたの言葉の杜切れ間を。 月は聴き耳立てるでせう、すこしは降りても来るでせう、 われら接唇(くちづけ)する時に月は頭上にあるでせう。 あなたはなほも、語るでせう、よしないことや拗言や、 洩らさず私は聴くでせう、――けれど漕ぐ手はやめないで。 ポッカリ月が出ましたら、舟を浮べて出掛けませう。 波はヒタヒタ打つでせう、風も少しはあるでせう。
2.
こころ 05:06
ひとりぼっちの夜には まんまんまんまるくちぢこまって 布団にくるまっていました 街が居眠りしている頃に いつも笑っていた君が なんなんなんだか悲しそうで ぼんやり考えていたら いついつの間にか夢の中 君の中に在る宇宙 果てしなくて見えないよ 僕は空にオーロラ浮かべ 眺めるだけ ひとりぼっちの夜には まんまんまんまるくちぢこまって 君も眠っているのかな ワン・ツー・スリー 羊数えながら こころの中は四六時中 片付かないまま動いてる だんだん墜ちてゆくような 悪い夢で目が覚めた 君の中に在る宇宙 果てしなくて見えないよ 僕は空にオーロラ浮かべ 眺めるだけ
3.
通り雨 04:40
駅に降り立つと 外はいつの間に 雨 僕は森の中 小走りで駆け込んだ 回廊のような林に囲まれて とぼとぼ歩いて行けば ほら 帽子の男とすれ違う 緑色の傘の下 この森抜ければその頃は きっと淡く星光る夜 気まぐれなこの世界に 街がどれだけ濡れていたとしても 強い風が吹き 色を変える雨の音 蚊柱をさけて ほんの少し遠回り どこかでフクロウの独り言 誰もいなくなったテニスコート 口笛吹いたらフクロウは返事をしたかのよう この森抜ければその頃は きっと淡く星光る夜 気まぐれな夏の通り雨 街がどんなにはしゃいでたとしても この森抜ければその頃は きっと淡く星光る夜 気まぐれなこの世界に 街がどれだけ濡れていたとしても
4.
いつもの目覚まし時計がガタガタ鳴って 僕はぼんやりと時計の頭を叩く 燃えるゴミだけ出したなら 今日はお休み 黄金の二度寝タイムの始まりだ ふかふかの眠りに心をうずめると 遠くからゴトゴト大きな馬車がやってきて 黒いローブをかぶった男はおじぎしながら ネムネムの国の使いの者だと言うのです わくわく馬車に乗り 深呼吸の森を抜ける 心地よい揺れに そこでも居眠り 泡のようなメロディー 僕を呼んでる 目の前で揺らめく ネムネムの国 なにが起こるかはいつもわからない それがこの国 きっと王様が決めてるのかもしれないね 悲しかったり怖かったり 時々意地悪もしたりして 困っている僕をあくびしながら眺めてる 今日は宙返り 自由自在に飛び回り いろんな国々旅する 見たこともないくせに 泡のようなメロディー いつも聞こえる 儚くて素敵な ネムネムの国 いつもの目覚まし時計がガタガタ鳴って 僕はぼんやりと時計の頭を叩く 気付けばあららもう次の日 けど今日もお休み 黄金の二度寝タイムの始まりだ
5.
突然 わっ!て言われても 水をガブガブ飲み干してみても ダメみたい 数秒経つとヒック ほらまた やってくるあの謎のヒック 声がひっくり返る 間の抜けた間延びしたリズムが響く 真面目な会話はひとまずお手上げ ギヴアップ ヒック ヒック ひっきりなし ずっと しゃっくりが止めらんない 横隔膜をノックノック 呼吸器ジャックされて四苦八苦 ヒック ヒック ひっきりなし ずっと しゃっくりが止めらんない ちょっとやそっとのびっくりじゃきっと ビクともしないぜこの周期的ショック しゃっくりなんてもんは今更 驚くようなことじゃないね殊更 くしゃみ宛ら 大体の対処は 大丈夫だって思ってた だけど全く新しい症状に遭遇し 操縦不能になるまでのストーリー 元を辿れば とある調味料に 出会ったあの日あの夜に… 大きめの仕事のご褒美 連れてってもらったのはメキシコ料理 タコス食べ放題付きコース ナチョスにポソレにチリコンカン  コロナ片手に名刺交換 笑顔と敬意に満ちた空間 そこに ふと見りゃ当時ウワサのデスソース 燃えるドクロのマークが俺を誘う タバスコの数倍スパイシーらしい? なぁに死にゃしないさって迂闊にトライし 適当にかけて一口で即時 地獄行き カライツライカライ! 幸い死神は去った がしかし引き換えに以来辛いものは このヒックの引き金 まるで呪い スライスされる語り合い ほらまた ヒック ヒック … あのね ヒック そのね ヒック こないだ ヒック プーさん ヒック ムーミン ヒック ダメだ ヒック 大事な ヒック とこで ヒック に言葉が飲み込まれてく 一生このままだったらどうしよう... なんて想像して焦燥感に ストレス貯めるよりすんなり諦める リラックスして気楽に構えて 「ヒック ヒック ひっきりなし ずっと しゃっくりが止めらんない!」 なんて歌いながら 忘れた頃 ダメそうでも試そうぜ クラシックなテクニック 後ろに回り込み そっと忍び寄る 君の匠な企みが頼り 遠慮も容赦も捨て さあキメてくれ最高ジャンプスケア ほらまた ヒック ヒック …
6.
魔法使い 04:16
お気に入りの棒きれ 振り回す その軌道の先には きっと鮮やかな魔法が 宿っているんだね 君は偉大な魔法使い 何故か 僕は悪者扱い 布団の海を泳いで 枕の小島でバトル 僕にはもう見えない 君と同じ光が 世界が見えていない 残念ながら どうしようもなく大人さ だけど思うよ UFO 幽霊 オーパーツ 在った方が素敵と思える事は取り敢えず片っ端から信じてみるのもいいかなって 出鱈目 無計画 おかしな生き方してきた自分でさえ そんなもんは無い 出来っこない 甘くない 無理だ 無駄だ 諦めなさいと 恐ろしくつまらない まるで呪いのような言葉達を君に かける必要を感じる日が やって来てしまうのだろうか なるべく沢山の事 「やってみよう」って 言ってあげられるように そして そんなふうに言える人に やがて君がなってくれますように 僕にはもう見えない 君と同じ光が 世界が見えていない 残念ながら どうしようもなく大人さ だけど思うよ 妖怪 UMA タイムトラヴェラー 居た方が愉快と思える物は取り敢えず片っ端から信じてみるのもいいかなって 出鱈目 無計画 おかしな生き方してきた自分でさえ そんなもんは無い 出来っこない 甘くない 無理だ 無駄だ 諦めなさいと 恐ろしくつまらない まるで呪いのような言葉達を君に かける必要を感じる日が やって来てしまうのだろうか なるべく沢山の事 「やってみよう」って 言ってあげられるように そして そんなふうに言える人に やがて君がなってくれますように お気に入りの棒きれ 一振りで忽ち氷漬け 瞬きも我慢してるから 放ったらかしでどこか行かないで 君は偉大な魔法使い
7.
里帰り 05:34
突然の旧友の死で 八月のある日 帰って来たよ故郷 新幹線に乗ってトンネル抜けると そのたびに田園が増えてゆくよ 遠くの駅まで迎えに来てくれた母と 車で向かう サイズの合わない慣れないスーツで 葬式には大きな造花が咲くよ 北国とはいえ照りつける太陽 その下には久し振りの同級生たち まだ現実味が追いつかないまま 僕は神妙な顔をしてた 遠くから蝉の声 そして木魚のリズム 焼香のあと 彼の家族があいさつして泣くよ 夜が来て僕らは集まる いつの間にやらちょっとした同窓会 酒を一緒に飲むのは初めてだねぇ 卒業してからはどうしてたんだい? へぇそうかい 中学校のころには出来なかったからみんな髪が伸びてる あいつは運が悪かっただけだね 一緒にバカなこともしたもんさ  次に誰が死んでしまってもおかしくないかもね 離れすぎていたせいかな まだ現実味は無いけど  この笑い声も 少しずつ少しずつ減ってゆくのかな? 二日酔いのボーッとする頭で 八月のある日 帰っていくよ東京 新幹線に乗ってトンネル抜けると そのたびにコンクリートが増えてゆくよ  悲しみとは違う妙な虚しさが 胸に渦巻いている
8.
夜 田んぼと田んぼに挟まれた道の途中 風は静か ひとりぽっち 僕は立っている 真っ暗闇の中で これは瞼の裏なのか 目の前の風景か まばたきしても なにも変わらない 真っ暗闇の中で そこにあるはずの身体も 足の下の地面も 曖昧に不確かに溶けて 僕はひとときの宇宙飛行士  やがて瞳は 月の届ける青い僅かな光を なんとか捉まえて ゆっくりと進んだ 夜 田んぼと田んぼに挟まれた道の途中 僕はわざと 持っていた懐中電灯 消してみたくなったのさ

about

2022年8月27日(土)に自宅作業部屋から配信した弾き語りライヴの音源です。メインで使っているギターがまだ修理中なので、今回は全曲ミニギターでの演奏です。背景にはもう秋の虫の声。

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It is a live performance that was streamed from my work room on Aug 27th, 2022. Since my main guitar is still under repair, I played all the songs on this day with a travel guitar. The background noise is already the sound of autumn insects.

credits

released September 2, 2022

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about

小田晃生 / Kohsey Oda Yamanashi Prefecture, Japan

小田晃生
おだこうせいKohsey Oda

1983年生まれ - 岩手県住田町出身
音楽家・シンガーソングライター

Born in 1983 - Japan
Musician, singer-songwriter

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